Amazon Music HDのビットパーフェクト再生について

Amazon Music HDをビットパーフェクトで再生する方法をまとめてみました。

全プラットフォーム共通:
ボリュームを最大設定
ラウドネスノーマライゼーションを無効化

Windows
WASAPI共有モードで動いているので、音源のサンプリングレートと既定の形式を一致させること。しかし、共有モードの仕様上、-0.2~-0.1dBFS付近でリミッターが働くので、その時だけビットパーフェクトではない。

Mac
普通のCore Audio(Exclusive Modeではない)で動いているので、音源のサンプリングレートと既定の形式を一致させること。

Android
AndroidDACDAC側の上限フォーマットで接続確立するにもかかわらず、アプリ上では上限が24/48であると認識するため、実質ビットパーフェクト不可。DACの上限が24/48で、音源のサンプリングレートが24/48のみに可。

iOS:
iOSDACDAC側の上限フォーマットで接続確立するため、DAC側の上限のサンプリングレートが音源のサンプリングレートと一致する場合にのみ可能。

AirPlay:
16/44.1に限り可

まとめ:上方向のSRCはそれほど音に影響を与えないので問題ないと考えて、WindowsMacでは既定の形式をDACの上限フォーマットに設定して楽しむべし!プレイリスト内にサンプリングレートが違う楽曲が含まれることを加味すると、プレイリストをギャップレスで再生するために再生フォーマットを一定にしたのは潔し!
Windows環境ではリミッターが働くので、ラウドネスノーマライゼーションを有効化にした方が良い。規定レベル-14LUFSの下方向オンリーだから0dBFS張り付きの楽曲など効果あり。Windows以外でも0dBFS近辺はほとんどのDACで歪率が増大するから、基本的にラウドネスノーマライゼーションを有効にした方が良い。0dBFS近辺の歪率上昇に比べたらデジタル上で一桁dB絞ることの影響はないに等しい。

ラウドネスノーマライゼーションについての和書は無に等しかったんですが、唯一この本が理解に役立ちます。
とーくばっく~デジタル・スタジオの話

再生ソフトウェアのビットパーフェクト論については、OSのSRC、リミッター、ミキサー等を一緒くたにして語られることがほとんどで、その影響度合いを吟味した議論は無いように感じる。ビットパーフェクトでない->悪というのは極めて短絡的で(以下略

おまけ:ハードウェアアクセラレーションの有効/無効はアプリの描画にGPUを使うかどうかなんだけど、無効にしたほうが音が良く感じる。オーディオデータ的には1ビットも変わりない。

おまけ2:ビットレート表記について、Amazon側の表記ゆれで、圧縮率が高いという誤解が多いけれど、実際は普通のFLACと同等程度。Q&Aにもこうある。
「HD楽曲のビット深度は16ビット、最小サンプルレートは44.1kHz(CD音質とも呼ばれます)、平均ビットレートは850kbpsです。 Ultra HD楽曲のビット深度は24ビット、サンプルレートは44.1kHz?192kHz、平均ビットレートは3730kbpsです。」
「、3分半の長さの曲の最大限の音質でのファイルサイズの例です。
Ultra HD(ロスレス、最大192 kHzサンプルレート):153MB」=約5800kbps

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以下身辺雑記

TAD CE1のRch側ツィーターが歪みだし、修理と相成りました。購入して4年ですが、幸いにしてメーカーの延長保証5年が適用されて無償で済みました。今週帰ってきたばかりなので、まだ左右差、繋がりに違和感を覚えますが、まあ聴いているうちにこなれていくでしょう。

修理費を払ったつもりで今まで手を出してこなかったジャズのオリ盤いくつか買いました。

ジャズは体になじまないんであまり聴かないんですが、それでも耳タコな音源はいくつかあります。耳タコ音源が事あるごとにまるで初めて聴くが如く感じられることがオーディオの魅力の一つ感じてます。耳タコになるぐらい聴いたのならオリジナル手に入れても良いかな、と。

今までマスタリング違い等々同じ音源をいくつも手に入れて聴いてましたが、ようやく原典に触れられました。