機器紹介(C-1VL)

ONKYO社製CDプレイヤー C-1VL
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極めて無味無色な音であるが、決してつまらない音ではない。S/N比がよく、音場が広く、奥行きもある。音の中で静寂を感じられるCDプレイヤーである。

分解能も良く、定位も良い。文句のつけようのないが、少しこじんまりとまとまってしまった感がある。

文句をつけるならばもう少し中域に厚みがあり、低、高音がもっと伸びればいいと思う。ただHIFIという意味ではこのままでいいのかもしれない。

音に厚みがなさ過ぎて、真空管アンプを通しても薄さが目立ってしまう。もっと濃くて艶が乗ってもいいはずだ。
大編成のオーケストラの弦や管では丁度音が区別出来る程度で、音の薄さも気にならないのだが、ティンパニや小編成の室内楽、ジャズになると音が軽すぎる面がある。気になる点はそこだけだ。

だから、音質と言う意味ではこの価格帯ではぴか一だろう。他のメーカーのように特徴がないだけに目立たないが、フラットで透明感のある音を求める人は、ぴったりだろう。

わたしはそうではないので、少し悩み気味である。ただ、この価格帯ではこれ以上の音質を持っているプレイヤーはなく、私の好みの音で、尚且つ、C-1VLを超える質を持つとなると値段が跳ね上がるので悩み物である。